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アーマルドは パワージェムを つかった!

化石ポケモンにパワージェム下さい。モブ(@XXXrhsx)の雑記になってます。

「タイプ一致で弱点を突くことができるからそのポケモンに得意である」ということは本当かどうか

 弱点をつけるんだからそりゃ勝てるだろ。草タイプ全般に関して、エースバーンは絶対的有利を取っているとか言っても過言ではない。タイプ相性というのは、18タイプもタイプが存在するポケモンにとって、一番重要でわかりやすい要素である。

 

 だが待って欲しい。ダブルランクマにおけるダイマHB弱保カイオーガや、「タイプ統一」という弱点を誘って返り討ちにする戦術、種族統一における苦手なポケモン意識を見ていると、単純なタイプ相性だけでの有利不利はあり得ないのではとも思われる。

 タイプ相性が有利を生むのではなく、タイプ相性と実数値、覚える技、特性などをもってして有利が生まれることを改めて意識したい。もっと短く言うと、タイプ相性とポケモンの型で有利不利が決まるのである。
 よく種族統一で「この対面は無理だな~」みたいなのをいとも簡単につぶやいてしまうことがあるため、自戒の意味を兼ねて思考を書き出したい。

 

 例えば、トゲキッスセキタンザンの対面を例に挙げるとする。通常の剣盾環境であれば、トゲキッスの一致技及びサブウエポン波動弾以外通りが悪いことと、H振りセキタンザンが特化眼鏡エアスラでも3発は絶対に耐えるため、30%でしか動けないまひるみ戦法を取られてもセキタンザンの圧倒的な有利となる。

 しかし、過去作ありの環境を考えると、臆病C振り眼鏡みずのはどうでH振りセキタンザンを高乱数で1発で倒すことができてしまう。これによってトゲキッスとセキタンザンの有利不利が逆転し、セキタンザンよりも早く動けるトゲキッスが有利となるのは間違いない。

 この例をもってして、有利不利を生むきっかけを探っていこう。

 単純なタイプ相性だけ見た場合、一致技の通りを消せるということでセキタンザンが有利だ。

 実数値を見ると、耐久が高く弱点もつけることからACが実質2倍になっているセキタンザンが有利である。しかし、素早さ順という意味であればトゲキッスが何かしらしてくるのは見逃せない。

 覚える技で言えば、一致技やサブウエポンの通りを考えてもトゲキッスはセキタンザンに殴り負けることから、セキタンザン有利である。しかし、キッス側にみずのはどう1つあるだけでダメージレースがひっくりかえってしまい、トゲキッス有利となる。

 ここに、とつげきチョッキやスカーフなどの道具、ダイマックスによる耐久上昇、努力値振りによる確定数ずらしなどが絡んでくることで、さらにお互いの優劣は入れ替わるだろう。

 つまり、結論を言えば、大体はタイプ相性通りにセキタンザン有利と言っていいがトゲキッス有利になる可能性もあるため、「絶対に勝てる」わけではないのが真実である。

 さらに種族統一やタイプ統一であれば、トゲキッス側は相手として呼びやすい苦手な岩タイプを相手にしても簡単にひっくり返せる要素を持てることから、みずのはどうを採用する(すなわちトゲキッス有利の環境である)ことが容易に想像できるはずである。弱点をつけるからということで得意、なんて言っていると足元が掬われることが間違いない。

 

 タイプ相性有利だから絶対に勝てるわけではない、というのは種族統一などの限定的な例だけではない。
 シングルランクマ環境を想像する。例えばこちらがザシアン軸で、相手がゼルネアス軸であると仮定する。ザシアンとゼルネアスの対面であれば、きょじゅうざんでダイマックスだろうと上から倒せるザシアンが有利なため、タイプ相性で見たら単純にザシアンが有利である。対戦ありがとうございました、早く降参してください。

 しかし実際は他にもポケモンがパーティにいるのである。ゼルネアス軸にはザシアンを対策できるスカーフランドロスがいたり、ザシアン軸にはザシアンの苦手な炎や地面に有利なカイリューがいる、ということを更に仮定する。お互いの選出で変わってくるが、仮にこちらがカイリュー、相手がゼルネアスの対面を作られたとする。そうするとゼルネアスはカイリューの珠ダイジェットすら耐えて、ジオコントロールを積んでくるだろう。こうなるとゼルネアスはダイフェアリーでカイリューは勿論、上から特化ダイサンダー(雷媒体)で62.5%の乱数で裏にいる無振りザシアンを倒せてしまうことから、ゼルネアス有利の盤面をとられかねない。こっちはザシアンが有利であるように慎重に立ち回らなければならないし相手はワンチャンスに賭けてゼルネアスでジオコンを積んでくる努力をするのは間違いないだろう。カイリューというゼルネアスに弱いポケモンの型が存在するせいで、ザシアン側がゼルネアス側に絶対に勝つとは言えないのである。
(実際はもっと硬いザシアンにするだろうし、ゼルネアス側もステロなどを駆使して確定数をズラすなどすることから、もっと複雑な話にはなるがここではこれ以上は省略する)

 

 相手にこっちからタイプ一致弱点をつけるから得意だろ!というのは概ね真実である。しかし、単純なタイプ相性だけでは慢心できるほどではないという例を見てきた。上記だけが例外事項ではなく、他のポケモンを例にとっても成り立つ場合を考えることができるだろう。(本稿では冗長なため省略する。)

 逆に捉えよう。たとえ相手の方がタイプ上は有利であっても、相手がこちらに真に刺さっていない型の選出をした場合ならば、種族統一というパーティ単位での不利でも勝てるということである。

 セキタンザンに対して最初から水タイプだし水技で攻め切ろう、というような選出をされた場合に、こらえる弱点保険などで全抜きを行われる場合があるのである。裏にアクジェ持ちでもいなければ止められまい。

 自身の回生の一手、あるいは相手の勝ち筋を潰す、という勝つために必要な道筋を導くために、タイプ相性は勿論、色んなポケモンの技範囲や種族値を知っていきたい、と改めて考えさせられた。そして、同じ役割のポケモンをパーティ内に生み出したり、不必要な役割のポケモンを選出しないようにも努めたい。