【種族統一 Advent Calendar 2020】12/9担当 種族統一大会に参加したポケモンの種類とその傾向など
この記事は「種族統一Advent Calendar 2020」の9日目の投稿です。同じポケモンだけでパーティを組む「種族統一」という遊び方について、色々な人が様々な視点をもって好きなことを語る企画となっています。一日一投稿されているので、この記事で興味を持った方は、ぜひ他の方の文章なども見ていただけると幸いです。
いないとは思いますが、種族統一とはなんぞや?というような初心者の方がここに辿り着いていた場合、以下のURLから5日目のるびんさんか4日目のヒカルさんの記事を先に読んでおくことをおススメします。
URLはこちら↓
ポケモン / 種族統一 Advent Calendar 2020 - Adventar
題:種族統一大会に参加したポケモンの種類とその傾向など
目標:制限がそこまでない種族統一の大会を主催した中で、どのようなポケモンが使われてきたのか、過去5回分の大会を見ることで種族統一勢がどのようなポケモンを好むかを見ることとする。
- file1.はじめに
- file2.使用するデータ
- file3.データをさらに読み解く
- file4.データから考えられること
- file5.他のデータも貼ったりする
- file6.データ全体に関しての振り返り
- file7.結論というか感想のまとめ
- file8.宣伝
※論文ではなく記事とのことで、本稿は敬体を使っています。しかし、自分の書きやすいようにしてしまったので常体も混ざっています。そのため考察部分が特にお見目苦しくなっています。また、長い文章なので、目次を適宜使ってください。
file1.はじめに
リピボ級やリピボ大会に潜ることがない者なので、軽く自己紹介を。
はじめましての方ははじめまして、そうでない方はいつもありがとうございます。過去作の旅プレイや、剣盾のダブルバトルを中心に遊んでいる、モヴと申す者です。
既に述べた通り、本稿では今まで私が主催したことのある種族統一大会/種族統一仲間大会から、使用されたポケモンの種類、個人的主観に基づいた種族ごとの分類分けといったデータを基に、種族統一をするような人の好きそうなポケモンの傾向を見ていこうと思います。
file2.使用するデータ
使用する数字は昨年開催したStorm杯(3回分)及び今年開催したStorm会戦(2回分)を見ていくこととします。
各大会ルールを詳細に説明する紙面はないので割愛しますが、簡単な説明を入れておく必要があるのでここで説明を挟んでおきます。
第7世代で行われた大会は次の3つです。第一回Storm杯は伝説/幻に制限あり+個体変更不可能+リーグ戦。第二回Storm杯は伝説/幻に制限なし+試合ごとに個体変更ありのリーグ戦/順位を決めないマルチバトルの2回に分けて開催されました。
第8世代で行われた大会2つは同じルールです。伝説/幻に制限なし+個体変更不可能(仲間大会の使用上)+レート戦で開催。第一回は3月、第二回は8月のため、DLCなしとDLC第一弾ありであることを留意。
本稿で杯と出てきたら7世代環境、会戦と出てきたら8世代環境と捉えてもらうと混乱しないでしょう。
さて、さっそくですが、各大会ごとに使用されたポケモンについての結果を見ていきましょう。
以下の画像が現在判明している、大会で使用されたポケモンの種類名一覧です。左は手動の大会であるStorm杯、右は仲間大会であるStorm会戦。なお、名前の横の数字はKPであり、表記のない限り1としています。
ざっと見た限り、左画像のStorm杯のほうでは連続して同じポケモンが使われることが少なめ。母数が少ないのも原因には思われますが、毎回のように手を変え品を変えるだけの複数種類の育成の余裕が、厳選難易度の下がった新しい世代の種族統一対戦にはあるのでしょう。ただし、それは複数回参加してくれている人に限った話であり、連続して参加してくださっている方は多くないことを念頭において見た場合だと、7世代では種族統一を持っていても1種族程度と見ても差し支えないでしょう。
次に、右画像のStorm会戦のほうを見ていきましょう。第二回会戦の結果は種類ごとに段落分けされていますが、1段落目が「前回から続投した統一」、2段落目が「ガラル入国済みで新規に見られた統一」、3段落目が「ヨロイ島解禁によって入国できた統一」です。わかりづらいので、段落ごとのポケモンの数をそれぞれグラフに表すと、次のようになります。
参加者数は65→85人と130%の参加人数の増加に対して、31.8%が第一回でも見られたポケモンの種類です。2回目の大会に向けて、新たに別の種類のポケモンを作ってきたような人が70%弱もいることは驚くべき事実でしょう。つまり、8世代では種族統一を複数種類持っている可能性が高いと言っても差し支えないのです。
また、杯でも会戦でも、同じポケモンが別の大会でも使われていることを考えると、情熱をもって同じポケモンを使い続ける人、あるいは種族統一を作りやすいポケモンというのは少なくない割合がいるのだろうと考えられます。特に、母数が多くデータも取りやすいStorm会戦でその傾向がみられるということは、同じポケモンを使い続けるタイプの人間が好んでいるポケモン、及び種族統一が作りやすいポケモンとはなんなのか?という疑問に迫ることができるのではないかと考えられます。
file3.データをさらに読み解く
さて、file.2で挙げられたポケモンの種類の全容からさらに掘り下げて、今回私が着眼した種族統一の分類分けの数字を見ていこうと思います。まずは分類分けを以下に示し、そこに着眼した理由を述べ、最後に全体との割合を並べます。次のfile.4においてこれらのデータへの感想を述べることにします。
☆Storm杯で調べた分類分けは以下の4項である。
メガシンカ/専用Z/種族値570以上/Zワザや麻痺やスターのみ以外で自身がS2段階上昇orトリックルーム習得可能or先制攻撃技あり
・メガシンカ…これがあることで実質2種類のポケモンを使っているようなもの。持ち物制限はあるが、種族値上昇の恩恵は大きい。
・専用Z…追加効果つきや普通のZワザよりも威力増強などの恩恵がある。
・種族値合計570以上…いわゆる準伝説以上や600族のポケモンが属するグループ。種族統一戦において、物理特殊の選択肢は広ければ広いほどいいので、種族値合計が高いということは色んな選択肢が強められることに他ならない。
・Zワザや麻痺やスターのみ以外で自身がS2段階上昇orトリックルーム習得可能or先制攻撃技あり
…そもそも近年のポケモン対戦は一部特殊戦術を除き、基本的には相手へとダメージを与える攻撃技を使用しHPを削りきったほうが勝つゲームである。特に、種族統一は基本的に弱点となるタイプが後続にも被るため、相手よりも早く動いて、弱点となる技を撃っていくことへの耐性を持たない。そのため、「全抜き」ができる状況を作る、すなわち素早さを一気に有利な展開へ持っていける手段は、普通のポケモン対戦よりも重視されていると思われる。また、先制技は7世代では「全抜き」や「全抜き」の対抗に準じる手段であると判断した。麻痺は全抜きとは少し違っていること、Zワザまで調べることは時間がかかるので断念した。
メガシンカ/専用Z/種族値570以上/Zワザや麻痺以外で自身がS2段階上昇orトリックルーム習得可能or先制攻撃技あり
第一回杯 28.6% / 0% / 14.3% / 76.2%
第二回杯シングル 11.1% / 0% / 22.2% / 55.6%
第二回杯マルチ 27.7% / 0% / 18.2% / 90.9%
※メガシンカ/ゲンシカイキ可能な伝説/幻の数は46/807≒5.7%
☆Storm会戦で調べた分類分けは以下の項である。
キョダイ可能個体/種族値570以上/S種族値75以上/技か種族値変化フォルムチェンジ/高速移動、空振りやスターのみや麻痺以外で自身が実質S2段階上昇又はトリル可能個体
・キョダイ可能個体…8世代追加要素。タイプ一致技のダイマックス技を専用のものに変え、追加効果を変える選択肢が出てくる。専用Zと違って必ずしも強いというわけではないが、ピックアップ期間中に5Vの個体を手に入れられるので個体の確保がしやすいのでは、と思われる。
・種族値570以上…7世代同様。ただし、種族値合計550のウーラオスは準伝説として本稿では扱うが、ここには含まれない。
・S種族値75以上…相手よりも早く動くことが大事なことは既に述べた。75と定めたのは、第4回リピボカップのS種族値平均が76.2だったことから。
・タイプか技か種族値変化フォルムチェンジ…リージョンフォームやフォルムチェンジをパーティ内で選択する余地のあるポケモン。特性が一つしかないので必ずフォルムチェンジしてしまうギルガルド等や、種族値やレベルで習得する技が変わらないミノムッチ等や、持ち物固定でタイプや技タイプが変わるゲノセクト等は含めていない。
・高速移動、空振り保険やスターのみや麻痺以外で自身が実質S2段階上昇又はトリル可能個体…素早さの重要性については既に述べた。確実に素早さを上げられる「全抜き」手段を持つ個体をここに含めた。高速移動に関しては、ピカブイ限定個体などもいたため調べる時間がなく断念した。
キョダイ可能個体/種族値570以上/S種族値75以上/技か種族値変化フォルムチェンジ/高速移動、空振りやスターのみや麻痺以外で自身が実質S2段階上昇又はトリル可能個体
第一回会戦 9.7% / 11.3% / 46.8% / 8.1% / 33.9%
第二回会戦 11.8% / 12.9% / 38.9% / 9.4% / 37.6%
第二回会戦続投組 S種族値75以上:40.7% 素早さ関係重視率:55.6%
※「タイプか技か種族値変化フォルムチェンジ」にあたるポケモンの数は59/898≒6.6%
file4.データから考えられること
file.3で挙げたデータを元にして考察を述べます。
まず7世代のStorm杯はシングル(結果の上2つ)はリーグ戦形式、つまり対戦での上位を目指すものであったことを念頭において見てみましょう。
・メガシンカ可能なポケモンの割合は、圧倒的にポケモン全体の割合と比較して多い。やはりスペックが高くなれる可能性のあるポケモンは魅力的であるのだろう。2回目のシングルは参加人数が少ないため、平均に近い数値で落ち着いたというべきだろうか。
・専用Zは配られているポケモンが7世代限定の子がほとんどということもあり、母数としてはどの大会でも選ばれなかったと考えられる。
・種族値合計が高いスペックのポケモンも、ポケモン全体の割合から考えると高めである。物理ポケモンとして見られているポケモンを特殊にする場合もこの種族値の高さがものを言う場合もあるため、勝利を見据えるのであれば大事な部分だろう。
・素早さの重視度合に関しての第二回は、参加人数の低下もありそこまで重視されなかったか?という具合にはとれる。勝ち筋を増やす選択肢(今回私が考えたものでしかないため、抜けもあるはずだが)は基本的に重視される要素ではないかと考えられる。
・マルチバトルの大会は、実は大会ではなく交流戦という形をとったのだが、味方をサポートするというマルチバトルの面白みを出すためにS操作系の手段があるポケモンはシングルバトルよりも喜ばれるのではないだろうか。
8世代のStorm会戦は、大会のレートシステムで出てくる順位を気にせずに、種族統一というルールを遊んでもらうことを目標にしたことを念頭に置いて見てみましょう。
・キョダイ可能個体は、第一回は3月に開かれたということもあり、キョダイマックスポケモンのピックアップ期間に遊べた人が十分ではなかったこともあるかもしれない。よって第二回では微増したのではないかと思われる。
・種族値570以上のポケモンに関してだが、準伝説はシルヴァディと聖剣士程度しか解禁されていないにも限らず選択されているのは驚きである。種族値合計の高さは魅力的と捉えてもいいのかもしれない。第二弾のDLCを含めて600族や準伝説が一気に使用可能になったので、ここら辺のポケモンを好む人間がこれから増える可能性はあるだろう。
・S種族値75以上の割合だが、第二回は主催の意図が伝わったのか、上位を目指すリピボカップよりもS種族値の高いポケモンを積極採用しなくていい、と受け取られて割合が下がった可能性がある。
・姿の違う種類をとれるポケモンに関しては、やはポケモン対戦という場であることを考えると、全体のポケモンの割合よりも少し高くなるのであろう。
・素早さの重視度合に関しては、Storm杯と比較して明確に下がっている部分である。もちろんこの要素がないから弱い、なんてことはないのだが、あまりこの部分に拘らなくても、相手の攻撃を耐えやすくなったダイマックスという8世代の要素の影響が関係してくるのかもしれない。
・先制技の有無の項目を除いてしまったせいで、7世代との単純な比較ができないこともあるのかもしれないので調べてみたが、先制技を含めた数値でも 第一回:53.8% 第二回:51.8% とStorm杯を超えない数値を示している。
・第二回Storm会戦にも続投して使われているポケモンたち(2項目だけ表示している部分)を見ると、S種族値は似たようなものだが、S関係の重要視の度合いはやはり格段に上がっている。このことから、同じポケモンを使い続けるタイプの人間が好んでいるポケモン、及び種族統一が作りやすいポケモンとして、素早さ関係の一転攻勢の手段の有無は無視できない要素なのではないかと思われる。
・ちなみに「主催の意図が伝わったかどうか」だが、参加したポケモンの割合を円グラフにすると上記のようになる。いわゆる進化前の割合や、使う機会の少ない伝説/幻の使用率上昇が見られるため、順位を気にせずに対戦するという意図は汲み取られたのではないかと考える。
・参考までに進化前や伝説ポケモンの使用率の比較対象として、リピボカップLの結果を挙げてみる。中間進化未満の割合がStorm会戦のほうでは多く、伝説/幻の割合がStorm会戦では減ることがわかるだろう。つまり、高順位を狙うならば種族値が高めに設定されている伝説/幻は好まれる傾向にあり、順位など気にしないのであれば本心から伝説/幻を好む人は少なく、進化前のポケモンを対戦で使いたい人も一定数いるのかもしれない。
8/9 だい5かいリピートボールカップL 総評|リピートボール級|note
file5.他のデータも貼ったりする
自分の大会のデータだけでは8世代の対戦環境が見えてこないので、他の種族統一仲間大会の結果もいくつか挙げてみることとします。
☆第一回ふわふわカップ
https://twitter.com/yatagara426/status/1274658322948513793?s=20
・S種族値65以上:30.8%
・麻痺とスター以外で実質S2段階上昇又はトリル可能個体:74.4%
やはり、仲間大会のレート戦という形式上、高順位を目指すのが基本的な目標になるため、Storm会戦よりも高い数値が示されている。
・残り2回進化できるポケモンの使用率は23.1%である。これらは基本的に進化すると合計種族値は2~3倍に跳ね上がるポケモンであるため、使用率が下がることは自明であろう。もちろん、1回進化を残したポケモンの中にも、コソクムシ(合計種族値230)などがいるため、残り進化回数=種族値の単純比較ではないかもしれないが、基本的には1回進化を残しているポケモンのほうが有利と言っても過言ではないだろう。
☆第一回リピボカップ
2/24 だい1かいリピートボールカップ 総評|リピートボール級|note
キョダイ可能個体/種族値570以上/S種族値75以上/技か種族値変化フォルムチェンジ/高速移動、空振りやスターのみや麻痺以外で自身が実質S2段階上昇又はトリル可能個体
9.8% / 15.7% / 54.9% / 9.8% / 35.3%
・開催日時が近い第一回Storm会戦よりも種族値570以上とS種族値は上昇している。仲間大会という形式上、やはり上を目指すには必要な部分だろう。
・使用ポケモンを比較してみると、進化前の割合が特に顕著である。リピボカップの方が、高順位を目指す対戦という要素、しかもメタありでもない汎用的なパーティを求められるために至極妥当である。
☆第四回リピボカップ
6/6 だい4かいリピートボールカップ(R.B.C vol.4) 総評|リピートボール級|note
キョダイ可能個体/種族値570以上/S種族値75以上/技か種族値変化フォルムチェンジ/高速移動、空振りやスターのみや麻痺以外で自身が実質S2段階上昇又はトリル可能個体
11.1% / 11.1% / 62.2% / 6.7% / 42.2%
・第一回リピボカップと比べるとS種族値の向上、素早さの重視の度合は上がっている。代わりにフォルムチェンジ選択可能のポケモンの割合が全ポケモンとの割合と同等レベルにまで落ち込んでいることから、実はリージョンフォームなどは「絶対的な強さの秘訣」にまではいかないのかもしれない。
・ちなみに使用ポケモンを第一回と第四回を比較すると、上記のようになる。進化前が一定数いることに驚きを隠せない。
☆第六回リピボカップ
9/19 だい6かいリピートボールカップ 総評|リピートボール級|note
キョダイ可能個体/種族値570以上/S種族値75以上/技か種族値変化フォルムチェンジ/高速移動、空振りやスターのみや麻痺以外で自身が実質S2段階上昇又はトリル可能個体
19.2% / 3.8% / 59.6% / 11.5% / 34.6%
・ヨロイ島で追加されたキョダイマックスが増加、ここで超高種族値帯が減ったことで、種族値以外に自分の力を試すという流れがしっかり作られたのが第六回のように思える。フォルムチェンジ可能個体を選びながら、フォルムチェンジの選択をとらないなどの拘りも増えた。
・また興味深い事実として、素早さ関係の重視のポケモンは、1~26位までの中で5種類しかいないことが挙げられている。S1段階の操作ができるダイアタックやこごかぜ岩封で十分戦える可能性を示唆しているというのも、この大会での大きな成果ではないだろうか。
・開催日時の近しいStorm会戦との比較は上のようになる。第一回リピボカップと第一回会戦の比較よりも、進化前の割合の差は顕著である。
その他、剣盾以前の大会、剣盾で開催された大会もありますが、全部見ていく時間は無かったので、他の大会データに関してはここで筆を置くことにします。
file6.データ全体に関しての振り返り
そもそも今回集めたデータは、種族統一で使われるポケモンの傾向を探るのに正しく機能していたかどうか、を振り返ることにします。
まずは7世代での項目を振り返りましょう。
メガシンカ/専用Z/種族値570以上/Zワザや麻痺やスターのみ以外で自身がS2段階上昇orトリックルーム習得可能or先制攻撃技あり
・メガシンカと高種族値に関しては上々の結果。基本的に、対戦によって成り立つのが種族統一という世界なので、やはり対戦面で強いという点に目をつける人もいることは確認できました。
・専用Zへの着目は失敗です。1世代と7世代のポケモンにしか配られていないので、効果が強力でも採用するまでの要素には至らないのかもしれません。
・素早さ関係重視に関しては、元のS種族値から一転攻勢できるだけの手段を持つポケモンは中々多く選ばれることが判明。素早さ関係を重視できるポケモンというのは種族統一において選びやすいのではないのだろうか、と思います。
次に8世代での項目を振り返りましょう。
キョダイ可能個体/種族値570以上/S種族値75以上/技か種族値変化フォルムチェンジ/高速移動、空振りやスターのみや麻痺以外で自身が実質S2段階上昇又はトリル可能個体
・キョダイ可能個体、種族値570以上についてはやはり選ばれる理由にはなると思うが、これだからこそ積極採用される、という枠ではないように感じました。キョダイ可能個体が1・8世代(ダストダスだけ5世代)という偏りのある点、冠雪原までは準伝説の数が少ない点から、これはデータとして参照するのはあまり良くなかったと思われます。
・フォルムチェンジ可能個体に関して、タイプ一致技の変化などから、7世代でいうメガシンカのように採用しやすいかと思われたが、これもそこまで数を伸ばす数値ではなかった。データとしては失敗の部類でしょう。
・S種族値75以上に関しては、リピボカップでも調べられていたこともあり、対戦で勝ちたいのであればS種族値が高いことで有利な場面を得られると考える人は多いのだろう。順位を無理に狙わないStorm会戦ではこの割合が下がったことから、これに関してはほとんど正しいと言えるはずです。
・素早さ関係重視に関して、ふわふわカップ及び第二回Storm会戦でも続投しているポケモンでは大きな割合を示した。しかし、他の大会に関しては順位を狙うものでもそうでないものでも、ここの割合に大差がつくものではなかった。つまるところ、素早さ重視というのは種族統一でも考えやすい一つの作戦ではあるが、絶対的な勝ち筋に繋がるわけではない、というのが8世代対戦環境の総意なのだと思われます。
・今作にダイジェットがあること(過去作ありの環境ならばダイジェットを持ち込めるか)で抜き性能があるかどうかの評価に繋がったりするため、それを超えるS一転攻勢は必須ではない、というのが見えたのではないでしょうか。
余談。他例として引用しているリピートボールカップですが、使用されたポケモンのタイプ、素早さ種族値の平均、合計種族値の平均、また上位層の傾向や、持ち物と性格などを調べています。私とは違う切り口で仲間大会を調べているので、気になる方は覗いてみるといいでしょう。ただ、最近になるにつれて総評にて語る口が減っているため、リピートボールカップに出場する人も、勝つためのポケモン選びに興味があるというよりかは、自分で選んだポケモンが勝つのが嬉しいという人が多いため、あまり考察が役に立たないのかもしれないという気持ちがリピボ級運営にもあるのかもしれません。
file7.結論というか感想のまとめ
ここまで仲間大会の結果を色々比較してみて、やはり一番大きな収穫だったのは8世代のSに対する意識でしょうか。今作にダイジェットがあること(過去作ありの環境ならばダイジェットを持ち込めるか)で、抜き性能があるかどうかの評価に繋がったりするため、2段階upやトリルのSの一転攻勢は必須ではない、というのが見えたのは個人的に大きな収穫だったように思います。
また、Storm会戦はリピボカップとの趣旨を明確に違えているため、「本当に好きなポケモンで出れる」という種族統一において大きな要素の内の1つが、参加者の中でもそれが伝わっているのを再確認できるのがよかったです。アオガラス統一を毎回使っている甲斐がありました。
どうしても自分の好きなポケモンがマイナーや進化前、対戦に出づらい伝説や幻だったりする人は、対戦の場へと出てくることは少なくなるのです(進化前使ってる一般対戦動画のコメ欄とか見ると「使ってくれて嬉しい!」的なやつを本当によく見ます)。好きな進化前使って遊んでみたい、みたいな人はリピボ級のアクティブ勢にパーティの作り方とか聞いてみればいいと思います。というか、Storm会戦は特にそういう場になっているハズですし、全国8220万人のアオガラスファンの人間はぜひパーティ作りに困ったら僕のところにでも質問に来てください。
file8.宣伝
最後に宣伝を3つ。
まず1つ目。2021年2月6日土曜日夜9時から、ポケモン剣盾の種族統一仲間大会「第3回Storm会戦」を開催します。
大会ロゴ、ルール等詳細は下記の画像にありますので、適当に保存して拡散していただけると助かります。やはり種族統一はまだマイナーなルールなこともあり、人が参加するかどうか毎回不安でいっぱいです。協力よろしくお願いします。
たぶん主催はまたアオガラス統一で出るので、余裕のある人は見た目がめっちゃ好きなポケモンとか使えばいいと思います。
2つ目。ユレイドルしか場に出ない大会、ゆらゆらマルチの参加者を募集中です。現在参加希望は主催含めて2名のみ。個人的には複数の企画を抱えたくないので企画には倒れてくれて構わないのですが、参加者に申し訳が立たないです。興味あればぜひ。
最後。今後の種族統一アドベントカレンダー企画(ポケモン / 種族統一 Advent Calendar 2020 - Adventar)の予定は、
10日目:ベスさんのルナアーラ統一論
11日目:チイセさんの「種族統一勢の嫉妬と羨望」についての話
12日目:ハルハさんの種族統一勢を描いた漫画
13日目:のの字さんの持ち物にこだわった種族統一PTについての話…
その後もドンドン続いていきます。今後の記事及び以前の記事もお楽しみください!
(ベスさんは僕の知らない人なので僕も楽しみです)