まじでこのイベントのためだけにポケモンSVやる価値があると思ってる。
自分用に何度も見返したかったので、感想も含めてメモにしておきます。
ハッサク「美術担当の ハッサクです
よろしくお願いしますですよ ▽
…そもそも美術とは! ▽
この中の ほとんどの人が
卒業後 その知識を
忘れてしまう授業 でしょう! ▽
試験や 就職で
美術の知識や 美的感覚を
問われることは ありませんからね ▽
それでは 小生の授業は
まったくの無駄 なのでしょうか?
…きっと 違います
違うと 思いたいですね ▽
あなたたち 考えてみてください
『美しい』 『美しくない』 その違いは
なんだと 思いますか? ▽
(ニア ・色や形
・人それぞれ
・わからない )
ふむ なるほど……
〇〇くんは そう思うのですね ▽
いや なに
正解は ありません
考えてもらうことが 重要なのです ▽
例えば 道端に 咲いた花を
どうして 美しいと 感じるかを 考える ▽
空の青と 海の青 その違い
木々の色の 移ろいに 疑問を 持ったり
ボウルタウンの 風車の動き
カラフシティの 水の冷たさ ▽
考えることで まわりに 存在する
ありとあらゆる ことがらを より鮮明に
より深く 感じることが できます ▽
それはきっと 勉強に 疲れたとき
仕事で 大変な目に あったとき…… ▽
あなたたちの 背中を そっと
ひと押し してくれるかもしれませんよ ▽
……ちょっと むずかしい話なので
わからなくても 大丈夫です ▽
とにかく 美術とは!
人生に なくていいもの ですが
あったほうが より楽しいもの!
みなさんの生活に 少しでも
いろどりを そえられたら 喜ばしいです ▽
次から より実践的に
美しさに ふれていきましょう!おしまい! ▽」
ゲームって所詮娯楽です。普通は娯楽なんてやったところで一円も手に入るものじゃありません。娯楽なんて「人生になくてもいいもの」、無駄なものです。じゃあなんでやるのか?って問われたら、「力を貰うため」だと思うんです。読書だのママ友との談話だのなんでもかんでも、他の娯楽も同じだと思うんですよ。
だからゲームのような、この無駄なことを「そうじゃないよ」って提示していること、それをゲームではなく美術に置き換えて喋っているんじゃないかと思い、初見ではめちゃくちゃ感動しました。
今、「学校って行かなくていいんじゃないか?」ってよく取り沙汰されています。小学校から大学まで、別に授業や講義の内容を知ろうと思えば、色んな動画がそこらに転がっているわけです。学校行かなくてもそれ見ていればよくないですか?
学校に行ってテストのために授業を聞いておく、無駄じゃないですか?テストのために授業があるんですかね?
それでもって、授業の内容なんてのは後々使わない。徳川8代目の将軍が言えなくても、就職した後に困ること無いですよね。じゃあなんのために学校の、授業の存在はあるのか?とよく問われます。
ハッサク先生の授業を思い出してください。
『美しい』『美しくない』その違いはどこから来るのか?
自分の中での「当たり前」の感覚を問う、根源性へと立ち返らせる授業です。
そこで考えました。授業と言うのは、「当たり前」の分解の機会を与えているんだと思います。美術だけではなく、理科授業で習った月の満ち欠けだとかなんとか、そういうのを当たり前と思うのはそれでいいんだけど(だって一々考えてたら一生動けない)、これを立ち止まって考える機会や土台を与えてもらっていると思うんですよ。学校っていうところは。なんで駅員は駅にいる必要があるのか、月が満ち欠けするという神秘性や漁業との関係性…そういう「当たり前」だけど、考えると愛おしく思える日常だということに気付き、元気を貰うことができるのではないでしょうか。
そんでもって、学校の存在意義っていうのは、コミュニケーションを学ぶ場とも思います。主人公は宝探しを通じて、ネモやペパーなんかの友達を作り、ボタンなんかを立ち直らせるためのやり取りを考え、スター団のような人に出会った際にどう回避したりするのか、ジムリーダーのような先人の生き様に触れる、色んなことを学ぶことで結果的に主人公は成長したのではないんでしょうか。
別段学校なんか行かずとも、授業は受けられます。カントーやホウエンのように、学校に行かずとも友人や大人とのコミュニケーションを学べる場だってあります。だから、無理に学校に行く必要なんてないのです。
それでも学校があるのは、学校と言うのは、日常で困った/疲れたときに力をくれるひと押しの考え方、他者とのコミュニケーションの取り方を一番お手軽に学べる場所なのです。
今後も学校がそういう機会を与える場所でありますように、というメッセージ性をポケモンから学ぶとは思いませんでした。もちろん、学校の他愛ない授業が、といったものだけでなく、ゲームでもなんでもひと押しをくれる機会になります。願わくば自分のツイートやブログなんかも、何かの折に誰かの力になれば、と思います。